エルズベルグロディオ 2015

レース / RACING REPORT - 2015.06.10
KTMを駆るアスリート、ウォーカーとリッテンビッヒラーを含む
4名のライダーが優勝をシェア
     
オーストリアの小さな街/アイゼンナーツで開催される「The Erzberg Rodeo/エルズベルグロディオ」。そのメインイベントである「Red Bull Hare Scramble/レッドブル・ヘアスクランブル」は、カール・カトッチによってそのコンセプトが構築された、世界でもっとも過酷なエンデューロレースとしても知られています。その21回目となる2015年大会は、5名のライダーしか完走出来なかったこと、またKTMのファクトリーチーム/Red Bull KTMから参戦したJonny Walker(ジョニー=ウォーカー/イギリス)とAndreas Lettenbichler(アンドレアス=リッテンビッヒラー/イギリス)を含む4名のライダーが優勝を分け合ったことでも分かるとおり、今まで以上に過酷なコース設定となったようです。
 

500名のライダーがスタートし、たった5名が完走。しかもそのうち4名が勝利を分け合うという、過去に例のない、まさに記念すべきレースとなりました。その4名はKTMを駆る Jonny Walker(ジョニー=ウォーカー/イギリス)とAndreas Lettenbichler(アンドレアス=リッテンビッヒラー/イギリス)、そしてハスクバーナを駆るGraham Jarvis(グラハム=ジャービス/イギリス)とAlfredo Gome(アルフレッド=ゴメス/スペイン)。そこから31秒遅れて4時間というタイムリミットギリギリでKTMを駆るMario Roman Serrano(マリオ=ローマン=セッラーノ/スペイン)がフィニッシュしました。

ドラマは、最前列の50名がスタートするスタート直後から展開されました。Red Bull KTMのファクトリーライダーで5度の優勝経験を誇るTaddy Blazusiak(タディ=ブラズシアク/ポーランド)と4度の優勝を誇るウォーカーがスタートから並んで集団を引っ張ります。しかしヒルクライムを駆け上がる際に2名が接触。ウォーカーはすぐに体勢を立て直しましたが、ブラズシアクは転倒し、その際にマシンが頭に激しくヒット。脳震盪を起こし医務室に搬送されてしまいました。

ウォーカーはその後快調に飛ばし、27分が経過したときジャービス、リッテンビッヒラー、ゴメス、そしてセッラーノに4分27秒のアドバンテージを築いていました。しかし人の頭よりも大きな岩が敷き詰められた、歩くことも困難なセクション/カールズ・ダイナーに差し掛かったときに逆転され、次に控えていた新セクション/ダウンタウンでは4名のライダーは自力でそのセクションをクリア出来ないと判断。そしてお互いに助け合いながらこのセクションをなんとかクリアしましたが、ここで大幅に時間をロスしました。

それを見ていた主催者は、その後に控えていたチェックポイントをキャンセル。そして4名が勝者であることを決めました。昨年の、ウォーカーの優勝タイムが2時間を切っていたことを考えると、残りのチェックポイントをキャンセルしたとは言え、この4名のライダーがリミットタイムの4時間を目一杯使ったことで、今年のコースがいかに過酷だったかが理解できるでしょう。

 

完走者5人、優勝者4人というエルズベルグロディオ始まって以来の結果となった2015年大会

ウォーカーは終盤の転倒でラジエターを破損しながらの苦しい戦いながら勝利

リッテンビッヒラーも速さと強さを発揮し勝利を勝ち取りました

   

■ウォーカーのコメント:
「良いスタートが切れ、それからは目一杯プッシュした。そこで5分ほどアドバンテージを築いたのに、軽率なミスで3-4分ほど時間をロス。ジャービスに追いつかれてしまった。そして軽く転倒したときラジエターを凹ませ、少し冷却水を失ってしまった。その影響でジャービスとゴメスにパスされてしまった。そしてあの上り坂、我々は話し合って、お互いに助け合うことを決め、ゴールすることを優先した。今までに経験したことが無いほどタフなエルズベルグだった」

■リッテンビッヒラーのコメント:
「本当にタフなレースだった。自分はエルズベルグを10度経験しているが、もっとも厳しいレースだった。なかでもダウンタウン・セクションは、単独でクリアすることは不可能なほどだった。何とか助け合いながらそこをクリアしたが、そこから再スタートを切るのが危険なほど疲れ切ってしまった。そんなレースを走りきることが出来て本当に良かった」

■チーム監督/アレックス=ドリンジャーのコメント:
「ハードなコースだったことはもちろんだが、高い気温によってレースはさらに過酷になった。私は直接見てはいないがタディのクラッシュは本当に残念だった。しかしこれもレース。最後のセクションは本当に難しかった。そんななかライダー同士が議論し、助け合うことを選んだことは、じつに素晴らしかった」

■KTMスポーツ部門責任者/ハインツ=キニガードナーのコメント:
「エルズベルグにふさわしい、過酷なレースだった。そんななかでライダーたちがフェアに戦い、また主催者も4名を勝者に決めた。タディが戦線を離脱したのは残念だった。彼は頭痛を訴えているが問題ないだろう」

 
   

■Red Bull Hare Scramble 2015結果

1. Jonny Walker (GBR), KTM, 3:58.25 h
1. Andreas Lettenbichler (GER), KTM, +0 sec
1. Alfredo Gomez (ESP), Husqvarna, +0 sec
1. Graham Jarvis (GBR), Husqvarna, +0 sec
2. Mario Roman Serrano (ESP), KTM +31 sec

 
 
 
 
   
   
   
   
   
   
   
   
   

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