2015 JMX 全日本モトクロス選手権 第10戦 スポーツランドSUGO(最終戦)

レース / RACING REPORT - 2015.10.27
 
ジュニアクロスでは下田丈が凱旋レースを制す!
 

今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、いよいよ今シーズン最終戦。10月24日(土)~25日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで、第53回MFJ-GPモトクロス大会が開催された。

今大会は、FIMライセンスでも参戦できる国際格式として開催され、昨年まで以上に多くの外国人ライダーおよび海外レース参戦組が出場。KTM勢でも、オーストラリア出身で母国やアジア圏でレースに出場しているルイス・スチュワート(#777)と、母国内で活動しているアメリカ人のジャクソン・ケヴィン(#281)が、250SX-FでIA2クラスに参戦した。さらに、2スト85ccと4スト150ccの混走により15歳以下のライダーがしのぎを削る、併催レースのジュニアクロスには、アメリカでレース活動をしている下田丈(#47)が、85SXでスポット参戦した。

昨年に続き、年間3戦の舞台となるSUGO。これまで、大会ごとにレイアウト変更を受けてきたが、前回はヘビーマディでコースショートカットなどが多く行われたことから、基本的には前回のレイアウトが踏襲された。

土曜日夜に降り出した雨は止み、決勝日の朝は青空に恵まれたが、風が非常に強い状況。さらにここから、徐々に雲が増えていき、小雨が舞うようになった。お昼ごろに完全な曇り空となると、その後は晴れたり曇ったり、一時的に強い雨が降ったりと、目まぐるしく天候が変わっていった。気温は12度ほどで、風の影響もあったかなり寒かった。

なお今大会にはこれまでどおり、全日本最高峰クラスのIA1クラスにはフル参戦組となる「KTMうず潮レーシング福山」の星野裕(#15)と北居良樹(#13)が出場。最高峰ライセンスへの昇格を賭けたIBオープンクラス、女性ライダーが熱い戦いを繰り広げるレディスクラス、ジュニアクロスや日曜日のお昼前に行われるチャイルドクロスにも、多くのKTMライダーが参戦し、上位入賞や優勝を狙った。

 
【IA1 レースレポート】

決勝ヒート1、KTMを駆る星野裕(#15)は、1周目を6番手でクリア。2周目以降、10台ほどのマシンが連なる大混戦の中で、上位進出を狙った。チームメイトの北居良樹(#13)は、スタート直後の1コーナーで発生したマルチクラッシュで、他車の後輪とリヤフェンダーの間に自分のマシンが巻き込まれるアクシデント。この際に指を負傷して、マシンも大きく破損。そのままリタイアとなった。星野はリズムがつかめず、14位でゴールとなった。

決勝ヒート2では、星野が再び気合十分のスタートダッシュを見せると、1周目を5番手でクリア。ヒート1のダメージが残る北居は、17番手から着実に追い上げる作戦を取った。レース序盤、星野は9番手を守っていたが、5周目に転倒して15番手に後退。すぐにひとつ順位を上げて、最終的には13位に挽回してゴールした。北居は、レース中盤にポジションアップを果たし、終盤は12番手をキープして今季の全日本を締めるチェッカーを受けた。

   
 
【IA2 レースレポート】

スポット参戦したルイス・スチュワート(#777)は、慣れない環境ながらその経験を活かし、予選10番手で決勝に臨んだ。ジャクソン・ケヴィン(#281)は、37番手で予選落ちを喫したが、国際親善を図る特例措置で決勝の出走が認められた。決勝ヒート1、スチュワートは1周目23番手と大きく出遅れたが、ハイペースをキープする追い上げを続け、予選結果どおりの10位でゴールした。ケヴィンは、29位でチェッカーを受けた。

決勝ヒート2では、スチュワートが1周目8番手の好位置をキープ。しかし、固いワダチとギャップが多く発生した路面に翻弄され、レース中盤にかけて13番手まで順位を落とした。それでも、後半になって再びペースアップを果たしたスチュワートは、ふたつポジションをアップ。ラストラップに1台の先行を許したが、12位でフィニッシュした。ケヴィンは、全日本ならではの荒れ方をした路面を攻略できず、31位に終わった。

 
     
 
【ジュニアクロス レースレポート】
「KTM BOSS RACING」からスポット参戦した下田丈(#47)が、85SXの性能をしっかり引き出してホールショット。そのままリードを奪い、1周目だけで後続を約4秒も引き離した。同じく85SXを駆る「KTM BOSS RACING」の内藤龍星(#111)は、2番手のライダーに肉迫する3番手で1周目をクリア。しかし2周目になると、内藤はやや遅れた。下田は、2周目以降もハイペースを守り、リードを拡大。4周目に叩き出したベストラップタイムは、1周約2分のコースで2番手以下より約2.5秒よりも速かった。そして、最後まで独走を続けて優勝した。内藤は、4秒ほどの差で2番手のライダーをマークし続けたが、そのまま3位でゴールとなった。
 
【チャイルドクロス レースレポート】
2ストと4ストの50ccマシンが混走するチャイルドクロスは、難しいセクションの一部をショートカットした1周2分ほどのコースで、5分+1周により競われた。出走台数は18台で、KTM勢は4台の50SXがBクラスに出場。レースは、ホールショットを奪った生嶋竜樹(#19)を、同じくKTMに乗る高橋生真(#88)と坂田大和(#2)が追うと、生嶋がフープスでストップし、その後に転倒。2周目に高橋が大きく遅れ、これで先頭に立った坂田が、独走を続けて総合優勝に輝いた。
 
【ライダーコメント】
星野裕(IA1・14位/13位)
 
 

  よかったのはスタートだけ。だいぶ不本意な最終戦になってしまいました。言い訳をしたくないのですが、前戦で転倒したときに肩を痛め、攻めの練習がまったくできずに臨んだのに加え、レース中も気になってうまく乗れませんでした。全日本組の上位勢にも、タイム的にまったく歯が立たなかったと思います。今季は表彰台登壇を目標にやってきましたが、それにかすることすらできませんでした。元々は追い上げ型だったのですが、今年はスタートで前のほうにいることが多く、本当ならチャンスは多かったはずですが、逆にずるずると下がる展開ばかりになってしまいました。スタートで前にいられるということは、マシンのパワーでは負けていないということ。日本ならではのコースに合うような乗りやすさを、セッティングによってもっと高めることが必要かもと考えさせられたシーズンでした。
     
北居良樹(IA1・DNF/12位)
 
  ヒート1は、先頭集団で発生したマルチクラッシュに巻き込まれてしまいました。この際に指を負傷。マシンのほうは、スロットルまわりが破損してしまい走れる状態ではなく、その場でリタイアになりました。ヒート2は、痛み止めを飲んで走りました。最後はやはり手が痛みだし、体力的にも厳しくなって、だいぶペースが落ちてしまいましたが、なんとか最後まで走り切りました。最終戦ということで、かなり気合を入れて臨み、絶対に1コーナーで引かないと心に誓ってゲートを飛びだしたのですが、結果的に転倒してしまいました。でも、納得はしています。今シーズンは、オフにあまり練習ができず、開幕の段階ではサンデーライダー状態でした。終盤にかけて少し修正を図りましたが、それでも不十分であることには変わりなく、厳しい1年でしたが、ベストは尽くしたと思います。
     
 下田丈(ジュニアクロス・優勝)
   
  いまはアメリカに住んで、モトクロスの本場でレースに出場しています。いまの目標は、向こうでプロライダーになること。その力を得るために、優れた練習環境があるアメリカを選びました。コースの数もそうですが、アメリカはよく整備されたコースで乗り込むことができるというのが、日本とは大きく違うところだと思います。ただし、今回の舞台となったSUGOは、とてもコンディションがよいので、日本のコースだからという不安はありませんでした。久しぶりに、日本の同世代ライバルたちと走り、彼らもレベルアップしていることがわかりました。僕も負けないように、またアメリカで修業します。

 

 

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