JNCC 第1戦 KTM XPK Racingの斉木達也がAA1デビューウィン、開幕戦を制す!

レース / RACING REPORT - 2016.03.01

JNCC 第1戦 グリーンバレー森羅

日時 2月28日(
会場 熊本県阿蘇観光牧場周辺

日本最大級のクロスカントリーシリーズJNCCの開幕は、2年ぶりの熊本大会。 野焼きで知られる阿蘇の外輪山に位置する観光牧場周辺のコースは、古くからクロスカントリーファンに「世界でも有数なワイドロケーション」として知られているもの。 防火帯を走るため、山火事防止の観点からも地元との一体感があるレースだ。

今季のJNCCは、KTMライダーの体制が一変。 まずは、昨年までGNCCで戦っていた小池田猛が凱旋し、KTM Japan Racingから350EXC-Fで参戦。実力としては、目下JNCCでもあたま一つ飛び抜けていることが推測される。 また、KTMと山梨のクロスパーク勝沼がタッグを組んだKTM XPK Racingが発足、昨年AAイーターとして恐れられた期待のルーキー斉木達也がAA1で250SX-Fを駆り、 AA1で昨年ランキング6位を獲得した小林雅人が250EXC-Fを、Aクラスの01ゼッケンを背負って林友太が450EXCをライド。 昨年、KTM勢にAA2タイトルをもたらした石戸谷蓮はカテゴリーを変えてAA1にスイッチ、450EXCと250EXCの2台を使い分ける体制となった。

レースは、石戸谷のホールショットから始まり、序盤から小池田・斉木がリードする形で、JNCCのリーダーがオレンジに染まる。斉木は、AA1デビュー戦となるこのレースに際し、「さすがに小池田さんは速いと思っていたので、いきなり頭がとれるとは思っていませんでした」と語るものの、猛然とプッシュを続けて小池田の一歩先を走る。先輩ライダーとしての小池田は「1周目では追いつけなくて、ピットで20秒差と表示された。 少し恐怖感を覚えましたね」と言う。小池田が斉木を捉えたのは、2周目の中盤。そこからは、2人はランデブーでバトルを繰り広げ、後続のヤマハ勢との距離を拡大していった。

まさにベテランVSルーキーの大一番となった熊本、さすがの小池田は「斉木君は給油回数も多いし、タレてくるだろうとも思っていましたから、後半でスパートをかける用意はできていましたよ」と語る。 その言葉通り、終盤で小池田が斉木をパスして一気にスパート。斉木もこれには「ダメかと思った」が、残り2周といったところで小池田のリアタイヤのムースが破断して走行不能に陥ってしまう。 これを機とみた斉木がトップに返り咲き、みごとに逃げ切ってデビューウィンを飾った。「めちゃくちゃ疲れた!」と座り込む斉木の左手には、べろんと皮がむけてしまった傷跡が生々しく残っていた。

小林は終始ハイペースでコースを攻めきり、クラス4位と健闘。石戸谷は、昨年ランキング4位の山本浩史(SUZUKI)と終始バトルを繰り広げた後に、ガス欠で順位を落としてクラス6位。 林は「初戦の緊張がほぐれず」ということでクラス2位といった結果。小池田はリアタイヤを交換して7位に入った。

斉木達也(250SX-F)

小池田猛(350EXC-F)

COMP Aスタートシーン

斉木達也

小池田猛

斉木達也

斉木のマシンは4回もの給油ながら、すさまじいクイックチャージでピット作業がおこなわれた。

小林雅人(250EXC-F)

石戸谷蓮(450EXC)

林友太(450EXC)

斉木達也

「小池田さんはマジで速かったっす。僕のバイクは250SX-Fでタンクが7L、給油回数はたしか4回でしたから、ペース配分を考えずに飛ばしていきました。ハイスピードコースなんで、どう走っていいかもわからなくて。 3周目で1回目の給油をしたんですが、そのポイントで小池田さんに一度抜かれました。走り出してすぐに抜き返して…そんなこんなで2時間くらいはバトルしてたんですよ。 モトクロッサーなので、サスペンションが固くて、後半になるにつれて辛くなってくるんですよね(前日の試走でエンデューロの4CSサスペンションも試してみたが、ふられてしまうためモトクロッサー用のサスに戻した)。
正直、レース前は小池田さんもいるし、学(渡辺)さんもいるし、まぁ3番手かなと思ってました。勝ててよかった。運もよかったと思います。
KTMのみなさんにはもの凄く感謝しています。毎週毎週、バイクをKTMジャパンに持ち込んで要望を出して、メカニックの原田さんにいろいろやってもらって、セッティングをつめてきました。パドックでも、 後ろとの差や時間をちょうどいいように出してくれるし、とてもレースしやすかったです。とにかくよくしてもらってたので、勝たなくちゃいけないという意識が強かったです。
モトクロスの時は、成績しか見てもらえなかったんですが、KTMの社長は走りがかっこよければいいと言ってくれていて、成績は二の次だと言ってくれているけど、むしろある意味プレッシャーでしたね(笑)」

小池田猛

「これまでGNCCでは、プロとして勝たなくてはいけないという目標に向かって全力で取り組んできましたが、今は日本のクロスカントリーの未来を考えたりもするようになったので、意識はすこし変わってきていますね。 でも、僕はまずライダーですから、レースではライバルに勝つことが大事です。
斉木君には1周目からかなり逃げられてしまって、少しひやっとしたんですが、2周目で追いつきました。そこからはだいぶ二人で走って、後続のヤマハとの差をつけることを意識しました。 斉木君は後ろで見ていると、マシンがモトクロッサーであることもあって、コーナーやセクションでスピードがあり、少し離されてしまうこともありました。飛ばしている時はGNCCでも通用するペースだと感じました。
ただ、給油が多いこともわかっていましたし、飛ばしすぎてるのもわかっていたので、後半で一気にスパートをかけようと画策していましたが、最後でトラブルが起きてしまいましたね。
この森羅は難所がなかったので、斉木君の実力はまだ全部見れていません。爺ヶ岳などの難しいコースでは、EXCに分があるでしょうし、シーズンを通して面白くなると思っています。」

[GROUP] 2016 JNCC(全日本クロスカントリー選手権)

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